内視鏡手術の道のり!?

病気

1910年代には、「結核の診断と治療」に胸腔鏡が使われだし、1960年代ごろからは、「内科医・婦人科医が診断のため」に腹腔鏡をさかんに利用し始めました。

泌尿器科医も、「尿路結石などの治療」に応用し始めたことも驚きです。

ちなみに、ここで呼んでいる「○○鏡」なのですが、【「○○」の部分は、内視鏡が入る場所によって異なります】が、本体である内視鏡の仕組みは同じ物になります。

ただ、入れる場所によって名称が変わるんですね。

ですから、胸なら「胸腔鏡」、お腹なら「腹腔鏡」となります。

内視鏡手術の歴史は意外にも日本と馴染みが深く、1960年代に東京逓信病院整形外科の渡辺・池内医師により関節の術式が開発されています。

1970年代には、肺にあいた孔(自然気胸)をふさぐ術式が、日産会玉川病院の武野医師によって開発されました。

この術式ですが、世界的にも高く評価されているようですよ。

しかし、爆発的に内視鏡手術が世界に知れ渡るきっかけになったのは、フランスの外科医ムーレ(Mouret)による【胆嚢摘手術】の実施でした。

ムーレ医師は、1987年に以前から診断検査に用いていた内視鏡を、治療へと転用させ見事に成功を収めたのです。

他にも、ムーレの友人のデュボワ(Dubois)が、1cmくらいの4つの小さなキズで行う腹腔鏡手術を100例以上実施し、小さなキズで大きな成果をあげる技法を確立させたのです。

ちなみに彼らの術式は、腹腔鏡を自分の目で覗きながら行うものでした。

今日のように、モニターに映しながらの手術は、アメリカの医師レディック(Reddick)が開発し、講習会を通して世界中の外科医に広めたのです。

ちなみに彼は、内視鏡手術用の器具も多く開発している「発明家」でもあるそうです。

 

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